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「隠れた名作」


ゲームをきっかけにして野球好きになったゲーム好きな私から、今回のコラムでは1つ面白かったゲームの紹介をしてみようと思います。

しかしメジャーなゲームでは紹介する必要も無いし、かと言って私がやり込むようなゲームでは癖のある物が多くてとてもお勧めできません。で、考えた結果…誰にでも楽しめる良いゲームがありました。

それが、今回紹介する『カエルの為に鐘は鳴る』です(知ってる人、いるかな?)。


タイトルにこそ癖がありますが(おそらく癖があり過ぎて面白いのに売れなかった)、私が遊んできたお気に入りゲームの中では珍しく、誰にでもお勧めできる良作です。ジャンルは一応アクションRPG…でしょうか。アクションのパートではちょっとしたパズル要素もあったりしますが、それほど難しいものではなく、ゲーム初心者でも問題無くこなせるレベルで物語はサクサク進みます。


そして、そのサクサクと進む物語が実に面白いんです。主人公であるサブレ王国の王子様が、突如魔王デラーリンに侵略されてしまったミルフィーユ王国を解放し、その国のティラミス姫を助け出す…というありきたりな物語なんですが、それをありきたりでは無い登場人物達が面白可笑しく盛り上げてくれます。


まず、主人公の性格設定から一風変わっています。「単細胞・熱血漢・情にもろい」といったところはいいとして、経済大国の王子だからと何事も金で解決しようとしたりするところはとても主人公とは思えません。また、若い王子様とは思えない口調や台詞もプレイヤーをニヤリとさせてくれます(例:おぬし、なかなかの悪よのう…)。この性格設定のおかげで、ちょっとした会話などでも楽しめる事が多く、プレイヤーを飽きさせません。


そんな主人公に、ライバルのカスタード王国の王子リチャード、何かを企んでいる怪しげな魔女マンドラなど個性的な面々が絡み、物語は進行していきます。そして感動のエンディングを迎え、めでたしめでたしかと思いきや、最後に主人公が気付く驚きの事実…。笑いあり、涙ありの感動的な物語が、このゲームにはあります。


と、紹介するとだいたいこんな感じですが…実はこのゲーム、『ゲームボーイ』のソフトなんです(ちなみに発売日は1992年9月4日)。ゲームのリメイクがブームのようになっている昨今ですが、このゲームは残念ながらまだその対象にはなっておらず、遊ぼうと思ってもゲームボーイで遊ぶしかないわけで…。未だにゲームボーイを現役で活躍させている人はそういないでしょうが、もしそんな人がいれば自信を持ってお勧めできる良作ですので、是非遊んでみて下さい。


   天沼 芳行
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